石村友見のインスタグラム(tomomi.ishimura) - 5月28日 20時16分



「ごめんね」

ニューヨークのカフェで
二人で話しこんでいるときのこと。
彼女は机の上のコーヒーを見ながら
ぼそっとこう言いました。

「うちの旦那はいつも正しいの...」

どこか寂しそうな、
心が埋まっていなそうな
そんな感情が伝わってきました。

以前、彼女には
心から愛している別の男性がいました。
誰もが羨む仲のいい二人で
結婚も秒読み段階でした。

でも、つよく愛しあっているがゆえに
激しくぶつかったり、
意地をはりあったりして
お互い疲れてしまったんですね。

二人のことは、
二人にしかわからないもの。

最後は、ささいなケンカがきっかけで
すれちがい、修復できずに
別れてしまいました。

その一年後、彼女は歳上の男性と
結婚します。人格者で、理論的で、
周囲からも尊敬されている人です。

そこから数年が経ち、
誰が見ても幸せな家族のはずなのに
いつもどこか寂しそうな彼女の様子が
私はずっと気になっていました。

前の彼と付き合っているときの彼女は、
ときおり不安定になることもあったけれど
すごく楽しそうで、情熱的でした。

ふたりとも、いつも飾らず、
「前世からずっと一緒にいたんじゃない?」
と思うくらい、自然で、ありのままでした。

彼と会うときはほとんどすっぴん。
たまにビシッとメイクをした彼女をみると
彼はとっても驚いて、照れくさそうな
はにかんだ顔をしていました。

いまの彼女は、
いつもしっかりメイクをしていて
身なりも整えています。
とても綺麗なんだけど、
どこか寂しそうです。
昔より声が小さくなった気もします。

人生は難しいですね。

激しく愛しあった人と
やがてすれちがうようになる。
「ごめんね」のひと言がどうしても言えず、
あんなに大切だったはずなのに離れてしまう。

そんな激しい恋をしたあとは
「安心」をもとめて全く違うタイプの
人と一緒になることが多いもの。

大人で、包んでくれて、優しい。
そして、いつだって正しい。

でも。

彼女には、なにかが足りないのでしょうね。

自分の心の振幅が小さいのがわかる。

大好きだったあの人といたときの
「あたし」の心の炎を知っているから。
さらけだして、ぶつかって、それでも
愛されることの喜びを知っているから。

でも、こんなことを誰かに相談しても
贅沢な悩みだよ、って一蹴されるのが
わかっているから誰にも言えない。

彼女の心のどこかには、
いまもあの人がいるんです。
だから、苦しいの。
だから、埋まらないの。
いいとか、悪いとか、ズルいとか、
そういうことじゃなくって。

人生は、たくさんの
「すれちがい」でできています。
だからこそ「めぐりあい」が
大切なのでしょうね。

いまなら言える「ごめんね」を
心の奥にしまいこんで、
人は生きていくのかもしれません。

いまこの瞬間、世界のどこかで
大好きな恋人同士が、

「ごめんね」

を言えますように。
目を合わせて言わなくたっていいの。
言葉にするだけでもう一度、
きっとつながるはずだから。

心に羽を。

#恋人 #結婚 #ご縁


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2023/5/28

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