平泉春奈さんのインスタグラム写真 - (平泉春奈Instagram)「 『変わりゆくもの、変わらないもの』    人の気持ちは変わりゆくもの。    「不思議だね」 「何が?」 「昨日まで一緒に暮らしてて当たり前のように隣にいたのに、今日からいなくなるなんて」 「まあ……だな」 「ていうか、実感沸かない!本当にうちら、もう会わないの?」 「会わないでしょ。会おうとしなければ、会う事はないよ」 「現実はドラマのようにはいかないか……ドラマだったら、それから3年後とかになって偶然会ったりするもんだよね。お互い成長しててさ、都合良くお互い未婚でさ、3年前に見失っていたものがその瞬間お互いの中に見つけられて、見事ハッピーエンド、はい拍手」 「ははっ、きっとあの日別れたのはこの日の為だった、なんて言っちゃったり?」 「いやそこは心の声っしょ。言葉にしちゃったら寒いし」 「相変わらずドライだな」 「ん~……最後にハグくらいしとく?」 「なんだそれ、軽っ(笑)」 「ハグなんてうちらにとっちゃ挨拶みたいな……軽い接触じゃん?どんだけ濃厚接触してきたと思ってんの(笑)」 「たしかに(笑)……じゃあ、はい」   彼はそう言って大きく手を広げた。 ああ……なんだろうこの気持ち。上手く言葉にできない。 ただ、心の中に突き刺すような痛みが小さく広がっていく。   私は少しずつ彼に近づき、そっと彼の懐に身体ごと埋めた。 そして殆ど同時に、私達は互いの背中に腕を回した。   "挨拶"なんて、とんでもなかった。 これは大切なものを手放すための儀式だ。 まるで生きたまま埋められてるみたいな強い苦しみを伴う、儀式。   なんでこんなことになっちゃったんだろう。  何がいけなかったの? どこで変わっちゃったの? あんなに大好きだったのに。 この人無しじゃ生きていけないって 本気で思っていたのに。  目の奥に熱いものが溢れかけ 意志の力で引っ込める。   「……ふっ」 「……なんだよ」 「このタバコの匂いも、もう嗅ぐことないね」 「わかんねーじゃん。次また付き合うヤツが吸ってるかも」 「……タバコ、ほどほどにしなよ」 「……ん」   背中に回した手を緩めると 彼も察したように手を緩め、私から身体を離した。 もう二度と私を抱きしめることのないその腕は 行き先を見失ったようにぶらんと下に降ろされる。  ゆっくり、彼を見た。 真っ直ぐ私を見つめる瞳の奥に どんな想いが隠されてるのか 長く時間を共にしてきたからこそ、よく分かった。  「じゃあ、元気でね」   それだけ言って、私は先に彼に背を向けた。 一歩、また一歩と足を踏み出す度、 走馬灯のように記憶の欠片が溢れ出した。  汗ばんだ熱い背中 普段より1オクターブ高くなる笑い声 タバコとブラックコーヒーの匂い 私を呼ぶ、低くて甘い声  彼を愛した記憶。 彼に愛された記憶。  きっとそれはこの先 変わりゆく時間の中で、 決して色褪せず変わらないものだ。   私は足を止めずに強く自分の身体を抱きしめた。 磯の香りをまとった潮風に、まだ少し残る彼の匂いを持っていかれないように。     ====================   人生には変わるものと変わらないものがある。 変化を恐れず今を大切に。 記憶は美しく残して哀しみは少しずつ浄化させていきたいですね。    #カップルイラスト #ハグ #別れ #海辺 #夜景 #夕暮れ #エモい #切ない #イラスト #ラブストーリー #カップル #イラストレーション #恋愛 #恋愛小説 #恋愛ドラマ #切ない別れ #会話 #ポエム #創作ポエム #恋人 #illustration #coupleillustration #Illustrator #sea #hug #nightview」8月31日 20時05分 - hiraizumiharuna0204

平泉春奈のインスタグラム(hiraizumiharuna0204) - 8月31日 20時05分



『変わりゆくもの、変わらないもの』

 
人の気持ちは変わりゆくもの。

 
「不思議だね」
「何が?」
「昨日まで一緒に暮らしてて当たり前のように隣にいたのに、今日からいなくなるなんて」
「まあ……だな」
「ていうか、実感沸かない!本当にうちら、もう会わないの?」
「会わないでしょ。会おうとしなければ、会う事はないよ」
「現実はドラマのようにはいかないか……ドラマだったら、それから3年後とかになって偶然会ったりするもんだよね。お互い成長しててさ、都合良くお互い未婚でさ、3年前に見失っていたものがその瞬間お互いの中に見つけられて、見事ハッピーエンド、はい拍手」
「ははっ、きっとあの日別れたのはこの日の為だった、なんて言っちゃったり?」
「いやそこは心の声っしょ。言葉にしちゃったら寒いし」
「相変わらずドライだな」
「ん~……最後にハグくらいしとく?」
「なんだそれ、軽っ(笑)」
「ハグなんてうちらにとっちゃ挨拶みたいな……軽い接触じゃん?どんだけ濃厚接触してきたと思ってんの(笑)」
「たしかに(笑)……じゃあ、はい」
 
彼はそう言って大きく手を広げた。
ああ……なんだろうこの気持ち。上手く言葉にできない。
ただ、心の中に突き刺すような痛みが小さく広がっていく。
 
私は少しずつ彼に近づき、そっと彼の懐に身体ごと埋めた。
そして殆ど同時に、私達は互いの背中に腕を回した。
 
"挨拶"なんて、とんでもなかった。
これは大切なものを手放すための儀式だ。
まるで生きたまま埋められてるみたいな強い苦しみを伴う、儀式。
 
なんでこんなことになっちゃったんだろう。

何がいけなかったの?
どこで変わっちゃったの?
あんなに大好きだったのに。
この人無しじゃ生きていけないって
本気で思っていたのに。

目の奥に熱いものが溢れかけ
意志の力で引っ込める。
 
「……ふっ」
「……なんだよ」
「このタバコの匂いも、もう嗅ぐことないね」
「わかんねーじゃん。次また付き合うヤツが吸ってるかも」
「……タバコ、ほどほどにしなよ」
「……ん」
 
背中に回した手を緩めると
彼も察したように手を緩め、私から身体を離した。
もう二度と私を抱きしめることのないその腕は
行き先を見失ったようにぶらんと下に降ろされる。

ゆっくり、彼を見た。
真っ直ぐ私を見つめる瞳の奥に
どんな想いが隠されてるのか
長く時間を共にしてきたからこそ、よく分かった。

「じゃあ、元気でね」
 
それだけ言って、私は先に彼に背を向けた。
一歩、また一歩と足を踏み出す度、
走馬灯のように記憶の欠片が溢れ出した。

汗ばんだ熱い背中
普段より1オクターブ高くなる笑い声
タバコとブラックコーヒーの匂い
私を呼ぶ、低くて甘い声

彼を愛した記憶。
彼に愛された記憶。

きっとそれはこの先
変わりゆく時間の中で、
決して色褪せず変わらないものだ。
 
私は足を止めずに強く自分の身体を抱きしめた。
磯の香りをまとった潮風に、まだ少し残る彼の匂いを持っていかれないように。
 
 
====================
 
人生には変わるものと変わらないものがある。
変化を恐れず今を大切に。
記憶は美しく残して哀しみは少しずつ浄化させていきたいですね。



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2020/8/31

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