平泉春奈のインスタグラム(hiraizumiharuna0204) - 11月30日 21時30分
【教師と生徒の禁断の恋 vol.2】
『気付き』
教師になって6年。
俺はいまだかつて感じたことのない苦悩に直面していた。それは……
コンコンとドアをノックする音が響く。
「失礼します」
透き通るような汚れのない声。思わず胸が高鳴る。
先日俺は、彼女の強い想いに抗い切れず、超えてはいけない壁を超えてしまった。
彼女の真っ直ぐな恋心は、教師という鎧を重くしていく。
いけないと思いながらも彼女の熱い眼差しに心が乱され、自分の中に芽生えていく感情の正体を知ることが、怖くてたまらなかった。
「先生」
「何?」
「……私のこと、避けてますか」
「……別に、避けてなんかないよ。……何?何か分からないことでも?」
「はい、一つだけ、どうしても分からないことが……先生の気持ちです」
「……数学以外の質問は受け付けません」
「先生……」
「……ごめんな。俺が悪かったよ。俺はその……きみに対して不適切なことをしたと思ってる。申し訳ない。」
「謝って欲しくてこんな事聞いてるんじゃないです……」
彼女の声は僅かに震えている。
俺はなんて最低なやつだ。中途半端にキスなんかして。
罪悪感が胸を突き刺し、自己嫌悪に陥った。
すると彼女は、暫く続いていた沈黙を破るように俺のそばに近づいてきた。
目の前まで来て、か細い手をそっと俺の胸に当てた。
まるで金縛りに遭ったみたいに動けなくなった。
まずい
「……心臓、すごくドキドキしてる」
彼女が呟く。
「先生、私のこと……好きですよね?」
「……!」
言葉を失った。鼓動が早まる。
「先生、私は先生が好きです。……卒業したら先生の特別になれる権利をくれませんか?」
「……卒業、したら?」
「はい。あと、絶対に成績は落とさないから……」
そう言って彼女は、ふわりと顔を近づけた。永遠のような一瞬だった。忘れようと思ってもどうしても忘れられなかったあの日の甘い香りが、優しく鼻をかすめる。
「たまにこうして、キスがしたいです」
顔を真っ赤にして彼女は言った。
「先生は何もしなくていいから。私が勝手にします。先生は何も悪くありません」
彼女は少しだけ泣きそうな笑顔を俺に向けて、準備室を出て行った。
もう、無理なのかもしれない。
気付いてしまったこの気持ちに嘘がつけるほど、俺はまだ大人になり切れてないのだと痛感した。
俺は彼女が好きだ。
もう引き戻せない。止められない。
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教師と生徒の禁断の恋2話目です。
今回は先生側の気持ちを書きました。教師と生徒っていうのはとてもハードルの高い恋愛なので、その葛藤を存分に書きたいと思いまして(書き手はいくらでもSになれる!笑)
次回、最終回!今度は女の子側の気持ちです。
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2020/11/30